シャープ、古河機械など/本日の注目個別銘柄
2013年9月19日 15:47
<6753> シャープ 375 -1さえない。前日に公募増資の実施を正式に発表している。公募増資と第3者割当増資で最大約1663億円を調達へ。同時に上半期業績予想を上方修正、営業利益は150億円の従来予想から300億円に増額している。増資、上方修正ともに事前観測どおりでサプライズはないものの、割高感が払拭しきれない中、新たな好材料が表面化しなかったことが、ひとまずは売り材料と捉えられているようだ。
<5713> 住友鉱 1441 +92買い優勢。金市況の上昇がプラス材料視されている。QE3縮小見送りを受けたドル安の流れから、金市況の先高感が強まる状況のもよう。昨日は通常取引では小幅安であったが、時間外取引では約4%の急伸となっている。金市況上昇でメリットが享受できる数少ない銘柄として、関心が高まる状況へ。
<7202> いすゞ 678 +38買い優勢。米FOMCではQE3の縮小開始を見送り、買い安心感が波及する展開になっている。とりわけ、これまではQE3縮小懸念から新興国通貨が下落、同社など新興国関連銘柄にはリスク要因とされてきた。今回の金融政策据え置きを受けて、過度な警戒感が後退する流れとなっているようだ。日野自動車<7205>やダイハツ<7262>などの関連銘柄も総じて買い優勢に。
<1861> 熊谷組 202 +50急伸。前日にJR東海<9022>では、リニア新幹線の詳細ルートと駅の位置を公表している。リニア計画の前進と受け止められ、関連銘柄への関心も高まる状況となる。とりわけ、リニア新幹線の86%は地下やトンネルが占めるとされており、トンネル整備に対する関心が高まる格好に。トンネル工事に強みを持つとされる同社や安藤ハザマ<1719>などに短期資金の関心が向かう。
<1801> 大成建設 490 +1上値重い。前日はUBSの投資判断格下げが嫌気されたが、本日は3社の投資判断格下げが観測されている。クレディ・スイス(CS)とSMBC日興証券では買い推奨から中立に、シティでは中立から売り推奨に格下げ、目標株価はそれぞれ、500円、400円、440円としているようだ。期待感は十分に織り込まれたとの見方が多くなっている。
<8613> 丸三証券 882 +150ストップ高。前日に自己株式の消却と増配を発表しており、買い材料につながっている。発行済み株式数の2.88%に当たる200万株を消却。また、上半期末の配当金を30円にすると発表、従来予想は未定で前上半期末実績は2.5円であった。仮に、上半期末と同様の水準を期末に行い年間60円配当となった場合、前日終値をベースとすると、配当利回りは8.2%となる。
<4552> 日本ケミカルリサーチ 1850 +327大幅反発。英GSKからの新薬開発権返還を嫌気して、前日はストップ安比例配分となっていたが、本日は一転して押し目買いの動きが優勢となっている。いちよしではレーティングを「B」から「A」に格上げ、フェアバリューは2200円継続としている。GSKの関心や優先順位はライソゾーム病治療薬へ移っていたことは容易に推測でき、今回の決定には意外感がないとの見方。同薬の共同開発は順調に進展し、これまでの成長シナリオには変更無しと。
<3391> ツルハHD 8450 -420下げ目立つ。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は65.5億円で前年同期比3.8%増益、上半期計画126.2億円、同7.8%増益に対して、増益率は下回る状況になっている。会社計画も若干下回ったとみられているが、既存店売上高は順調な推移であったため、粗利益率の低下が下振れの背景と見られる。やや期待感が低下する状況とみられる。
<5715> 古河機械 247 +15反発。週初にはメリルリンチ(ML)の紹介レポートが観測されており、建設機械関連としての位置づけが高まる展開のようだ。とりわけ、現在繁忙なトンネルドリルジャンボ機械は国内唯一のメーカーであるもよう。リニア関連としてトンネル工事に強みを持つ建設会社が人気化する中で、関心が高まる状況とみられる。
<5401> 新日鉄住金 349 +19しっかり。シティでは、高炉製鉄業界の強気スタンスを継続、今年は収益大幅改善の一年になるとの評価。輸出販売価格の回復や国内値上げの浸透、国内鋼材需要の回復が今後の株価ドライバーになっていくと指摘。同社の目標株価は380円から410円に引き上げ、自動車向けや建設向け鋼材市場において高いシェアを有しており、国内値上げ浸透や需要回復のメリットを大手3社の中で最も大きく享受するとみている。
<9766> コナミ 2502 +120大幅反発。カジノ運営を手掛ける米シーザーズが、日本のカジノ事業で同社やセガサミー<6460>と協議中と伝わり、カジノ関連としての側面がクローズアップされる状況に。また、前日には、「国際観光産業振興議員連盟」の会長が、カジノ解禁のための法案を10月の臨時国会に議員立法での提出を目指す考えを明らかにしたとも伝わっている。CLSAでは新規に「買い」推奨しているとの観測もあるようだ。《FA》