【話題】iPhone販売で激化する携帯3社の顧客獲得競争

2013年9月17日 09:10

  米アップルのスマートフォン「iPhone」新モデル「5c」「5s」の発表に続き、新たに「iPhone」を販売することになったNTTドコモ <9437> 、従来から「iPhone」を販売しているKDDI <9433> とソフトバンク <9984> の3社が9月13日、新モデルの販売価格などを相次いで発表した。

  全社が2年契約を条件に毎月の利用料から一定額を割り引く形で、一部機種の端末購入額を「実質0円」とする販売戦略を導入した。現時点では特に、顧客流出を食い止めたいNTTドコモの安い価格設定が目立っているようだ。しかし、9月20日の発売開始までに互いの新料金体系や割引サービスの内容などを分析し、さらに発売開始以降の各社の販売動向も分析し、対抗策として実質値引きが追加される可能性もある。

  携帯電話やスマートフォンの料金体系は従来から理解し難い内容だが、いずれにしてもNTTドコモが新たに「iPhone」を販売することになったこともあり、3社の顧客獲得競争は一段と激化することになる。そして実質的値引きを軸とする価格戦略を発表しても、すぐに他社が追随するため価格的な優位性を維持できないことは明白だろう。3社の体力消耗戦はどこまで続くのだろうか。

  携帯大手3社の顧客獲得競争は激しいだけに、他社から顧客を奪い取るための戦略ばかりが強調されるが、顧客の流出を防ぐ戦略、特に他社へ移ることなく長期間同じキャリアを利用している顧客を大事にする戦略はどうしたのだろうか。料金設定の安さ・わかり易さはもとよりだが、通話・データ通信の品質やコンテンツの面白さなど、顧客目線での品質・使い勝手・利便性の向上という本来競うべきサービスの質が忘れられているのではないだろうか。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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