世界初 日産とバルセロナ市が電気タクシー導入促進で合意

2013年9月15日 12:39

 スペインのバルセロナ市のハビエル・トリアス市長と日産のカルロス・ゴーン会長兼CEOは、同市内における電気自動車タクシーの利用促進に関し、契約を交わした。

 バルセロナ市は、電気タクシーを導入したドライバーに対して減税などの優遇措置を施す。日産は、市内に超高速充電装置 の「CHAdeMO」をインフラとして供給することを約束した。

【バルセロナ市の思惑】

 市長は、「バルセロナに才能、創造性を投入し、イノベーションを起こしたい」と声明を発表し、生活の質の向上、雇用の創出を目標に掲げた。

 今後バルセロナ市で使用される電気自動車は、「Nissan e-NV200」。製造する工場はバルセロナにあり、2014年半ばには大量生産される予定だ。投資額は1億ユーロで、700人の雇用を創出するという。

 排出ガスゼロとなるこのモデルを公共交通機関に導入するのは、世界で初めてだ。

【日産がパートナーになった理由】

 日産にとって、今回のプロジェクトは、電気自動車に関し、世界進出の足がかりにしたいとの思惑があるようだ。バルセロナの工場から、世界中の大都市にe-NV200を輸出する目論見だと報じられている。日産とバルセロナ市の思惑が一致した形だ。

 なおe-NV200は、バンのNV200をベースに製造されるが、駆動装置は電気自動車リーフのものが採用される。日産にとって、e-NV200は、リーフに次ぐ電気自動車のモデルとなる。

【環境面のメリット】

 日産によると、今回投入されるe-NV200は、収容能力が高く、走行中のノイズが少なく、排出ガスゼロで運転も快適であるという。さらに、低いランニングコストは、企業にとっても魅力的だろうとしている。

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