終わらない夏バテがそのまま「秋バテ」に?

2013年9月8日 14:54

 「血めぐり研究会 supported by Kao」が、首都圏在住の20~50代の女性を対象に実施した調査によると、半数以上(55.7%)が、夏に「身体の不調」を感じていることが分かった。

 不調の種類として、半数以上の回答者が「だるさ・倦怠感」、「疲労(疲れが取れない)」、「冷え」、「発汗」、「睡眠不調」、「胃腸の不調」、「頭痛」などの症状を挙げており、原因として「暑さ」に続いて「屋内と屋外の気温差」、「冷房による冷え」、「冷たい飲食物の摂り過ぎ」が多数見受けられた。このことから夏の不調は、猛暑の影響や、その回避の弊害としての「冷え」によっても多いことがわかる。

 この結果について、血めぐり研究会主任研究員の渡邉賀子氏は、「『夏バテ』とは、夏の暑さで、体力や食欲が低下することにより、疲れやだるさなどの不調が現れる、いわゆる『暑気あたり』で、通常は暑さが一段落して、過ごしやすくなる秋口には不調の症状は回復します。しかし近年、夏の間に冷房や冷たい物の摂り過ぎで身体を冷やすことにより、自律神経のバランスが乱れ、秋になって不調が出てくる、いわゆる『秋バテ』を訴える人が増加しています」と述べている。

 近年の「秋バテ」タイプは、夏の生活習慣により、2つのタイプに分類される。1つめは、記録的な猛暑により、社会問題にも上った熱中症対策のため、冷たいものを摂りすぎた「内臓冷え」タイプ。2つめは、連日のうだる様な暑さを避けるため、冷房の効いた室内で長時間過ごした「冷房冷え」タイプ。暑いはずの夏に身体を内外から冷やしてしまった結果、全身の血めぐりが悪くなることで「秋バテ」が起こりやすくなり、2つのタイプが同時に起こることも多いという。

 「秋バテ」対策には、身体を「じんわり温める」ことで、血めぐりを良くし、身体の疲れやだるさ、こりの蓄積を防ぐことが大切。さらに、副交感神経が優位になるような「リラックス」法で、心と身体をゆっくりと休ませることが重要だ。具体的には「秋バテ」の症状である疲れやだるさ、肩こりを軽減するために、ぬるめのお湯(38℃~40℃くらい)にゆっくり入り、全身を温め、血めぐりを良くするのが効果的。

 入浴の際には、身体の芯まで温め、血めぐりを良くする炭酸入りの入浴剤を活用すると、ぬるめのお湯でも血めぐりを良くすることができる。また、身体には、血管や筋肉、ツボなどが密集している「温めポイント」がいくつかあり、首から肩は、「こり」が出やすい部位であるとともに、血管やつぼが密集しているため、効率的に血めぐりアップができる「温めポイント」でもある。

 こういった対策を施して「秋バテ」などにならずに、気持ちの良い秋を迎えたいものだ。(編集担当:久保田雄城)

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