ヤマト運輸が「国際クール宅急便」を開始、まずは日本発香港間で
2013年9月5日 19:16
ヤマト運輸は5日、10月28日より日本発香港間の「国際クール宅急便」の発売を開始すると発表した。
同サービスの特長は、「冷蔵帯(2℃~10℃)、冷凍帯(マイナス15℃以下)で荷物1個から集荷」「日本国内同様、日本全国から海外の配達先までヤマト運輸が一貫保冷輸送」「昨年11月15日より利用開始した沖縄国際物流ハブと全日本空輸の航空ネットワークならびに保冷輸送力をフル活用」など。利用料金は、縦・横・高さの3辺計60cm以内、総重量2kgまでの場合で6,050円、同120cm以内・15kgまでの場合で26,950円。
近年、日本の農水産品は食の安心・安全が重要視されるアジア市場においてニーズが極めて高く、また、TPP・FTAなど貿易自由化に向けた動きに伴い、日本政府としても農業再生に代表される農水産品の輸出拡大・6次産業化を政策として進めている。しかし、これまで日本全国から利用可能な小口単位での国際間保冷輸送サービスがなかったため、配送の利便性や品質面において課題が多く存在し、日本の生産者にとって販売機会のロスが発生していた。
そこで今回ヤマト運輸は、「国際クール宅急便」の商品化により国際間の小口保冷輸送を実現する。日本全国とアジアの宅急便ネットワークをつなぐことで安定的で高品質な翌日配達が可能となり、アジアで急速に成長している通販や生鮮品などのお取り寄せ(BtoC市場)に加え、温度管理の必要な工業製品やサンプル品(BtoB市場)に対応することで、日本のモノづくり事業者のアジア市場への輸出・販路拡大を支援していく。
なお、ヤマト運輸は今後、国際クール宅急便の配達可能地域を宅急便展開国に順次拡大していく方針。