【相場熟者が答える投資相談】TDKを3800円で200株持っています。株価の見通しを

2013年9月1日 13:17

  【問い】 TDK <6762> を3800円で200株持っています。大きく下げていましたので、今後の見通しと対処について、よろしくお願いします。(千葉県・I)

■持続でリバウンド待ち、利回り2%、PBR0.7倍で下値に届く

  【答え】 8月30日(金)は、135円安(-3.65%)の3560円と反落、145円安の3550円と売り込まれ、日経225採用銘柄の値下り率ランキングトップ、同マイナス寄与度ランキングのトップ。29日に記録媒体事業から完全撤退を発表、業容縮小で売り優勢の展開となりました。

  2014年3月末をめどに大容量データのバックアップに使う磁気テープ事業から撤退。10月末の生産終了後、生産・販売子会社のメディアテック(山梨県中央市)を14年3月末に清算すると伝わっています。企業やデータセンターなどでハードディスクによる情報管理が進み、磁気テープを使うストレージ(外部記憶装置)市場全体が縮小しているためとしていますが、収益基盤の縮小で先行き不透明感が強まり売られているようです。

  足元の業績、需要が拡大しているスマートフォンとタブレット端末の生産は前年今3月期第同期の生産水準を大きく上回ったものの、HDDの生産がタイの大規模洪水の影響で一時的な特需があった反動もあり大幅に減少したことが響き、1四半期売上高は2365億3600万円(前年同期比13.4%増)、営業利益は39億8000万円(同56.8%減)、経常利益は45億2200万円(同48.9%減)、純利益は3億7200万円(同91.7%減)と大幅減益でした。

  株価は、5月23日に年初来の高値4700円と買われた後、6月27日安値3265円まで調整を挟んで7月18日高値3960円と上昇。その後は、3700円を軸にもみ合っていましたが、下放れで8月1日安値3335円に接近、月足では12カ月移動平均線がサポートすると予想されます。また、PBR0.78倍、配当利回りは約2%の水準ですから、悪材料を織り込み、突っ込み警戒感が出ると思われます。目先、今後の業績推移を見守ることとなりますが、25日移動平均線の3680円前後までのリバウンドを期待し持続もと考えます。(株式評論家・摩周湖)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
【話題】シリア情勢緊迫化とマーケットへの影響(2013/08/29)
売り買い枯れるは反転の前ぶれ=犬丸正寛の相場格言(2013/08/28)

関連記事

最新記事