原発ゼロ、政府は“そうでない”が浮き彫りに
2013年8月26日 18:19
菅義偉官房長官は小泉純一郎元総理が原発について「今、(原発)ゼロという方針を打ち出さないと将来ゼロにするのは難しいんだよ。総理が決断すりゃできる」(毎日新聞コラムで)と原発ゼロを今打ち出すべきとの考えを示していることについて、26日、「小泉元総理は小泉元総理としての考え方なんだろう」と小泉元総理の個人的見解として冷ややかな反応。政府はそうでないということを浮き彫りにした。
菅官房長官は「原発については安全第一との考えの中で、世界で最も厳しいといわれる安全基準をつくり、それに基づき、安全最優先の中で、原発問題に対応していく。あわせて、再生可能エネルギーについても全力で取り組んでいく」と述べ、安定供給のためには原発は必要との姿勢をうかがわせた。
菅官房長官は「現実的なことを考えたときに、安全性を最優先という観点で考えている」と強調。原発ゼロには耳を傾けなかった。
これは毎日新聞が毎週月曜に掲載している「風知草」の欄で、山田孝男氏が執筆しているもので、小泉元総理とのやり取りで、山田氏が「今すぐゼロは暴論という声が優勢ですが」と質したところ、小泉元総理は「逆だよ、逆。今ゼロという方針を打ち出さないと将来ゼロにするのは難しいんだよ。野党はみんな原発ゼロに賛成だ。総理が決断すりゃできる。後は知恵者が知恵を出す」と答えたと紹介している。小泉元総理が今月中旬に脱原発のドイツと原発推進のフィンランドを視察して後の感想という。(編集担当:森高龍二)