TSUTAYAが次に目指すもの 家電販売に参入へ
2013年8月18日 19:14
2011年の「代官山 蔦屋書店」、13年4月の図書館の運営委託を受けた佐賀県の武雄市図書館(「TSUTAYA図書館」)のリニューアルオープンと、10年代に入って攻撃的ともいえる新しい挑戦を続けるカルチュア・コンビニエンス・クラブ<4756>だが、今度は同社が運営する「TSUTAYA」において家電販売への参入を発表した。
東京・二子玉川に15年6月に竣工予定の商業施設、二子玉川ライズ(第2期)で、書籍・音楽・家電を融合させた「ライフスタイルストア」を展開するとしている。同社はこの取り組みを「代官山 蔦屋書店」に続く挑戦と位置づけており、「家電を日々生活するための道具のひとつとして販売するのではなく、家電を通したライフスタイルの提案をしていきたい」としている。
二子玉川ライズは、東京急行電鉄<9005>が所有する複合施設で、11年3月に二子玉川ライズ・ショッピングセンター(第1期)と二子玉川ライズ・ドッグウッドプラザを開業している。最終完成時にはホテル、オフィスビル、映画館、テレビスタジオ、フィットネスジムを併設した複合施設となる予定。その中の店舗のひとつがこの「ライフスタイルストア」になる。
カルチュア・コンビニエンス・クラブはまた、先頃キタムラ<2719>との資本・業務提携を発表している。これはリアルとネットを融合した新たな「写真市場」の創造と「ライフスタイル」提案を目的としたものだという。
また、12年にはリアルとネットを横断した最大の共通ポイントシステムの構築を目指し ヤフー<4689>が運営するYahoo! JAPANと戦略的資本・業務提携を結び実現させている。
創業は書店、そして音楽・映像ソフトのレンタル事業で頭角を現したカルチュア・コンビニエンス・クラブ。その後の同社のポイントカードであるTポイントの他業種への展開と攻勢、書籍販売において業界最大手の紀伊國屋書店を抜いて12年の売上高が過去最高の1,097億円となるなど勢いは留まることを知らない。(編集担当:久保田雄城)