短期売買は悪くない、個人投資家主役時代到来の象徴=妻と夫の株ロマン

2013年8月17日 16:45

★☆妻と夫の株ロマン☆ 時々の話題を夫婦の会話でお届けします★

【短期売買は悪くない、個人投資家主役時代到来の象徴】

■パチンコと同じは当てはまらない、むしろマージャンに近い

 【妻】 難しい相場ですね。どなたかが言っていましたが、『ハゼ釣りからアユ釣り』に変わったような相場だと。釣りをしないので分からないけど難しいということでしょうね。

 【夫】 ぼくも釣りはしないから詳しくは分からないけど、ハゼ釣りは釣り糸を投げれば釣れるけどアユは簡単ではないということのようだね。

 【妻】 昔は、株にはロマンがあったと思いますが、今は刹那的になってよくないですね。

 【夫】 それは違うと思うよ。昔は、情報は大手証券や大手のマスコミに偏り、とくに地方に住んでいる小口投資家にとってては、新しい情報とは縁遠いものだった。そういう時代に個人投資家に、もっとマーケットに出るようにと言っても無理な話で、逆に餌食にされることも少なくなかった。その点、今は、情報は全国どこにいても平等に入手できるし、インサイダー取引は厳しく罰せられ、そして、もっとも大きいことは売買手数料が格段に安くなったことがある。このため、今のマーケットでは、『真の個人投資家主役時代』になった、と思っているよ。かつて、証券取引委員会を立ち上げるときの準備室々長だった小川是証券局長が今日の姿を描いて熱く語られていたのを思い出す。

 【妻】 手数料が安いから大いに短期売買ができるけど、パチンコと変わらないという見方もあります。

 【夫】 パチンコの雰囲気のあることは否定しないが、むしろ今の短期売買はパチンコよりマージャンに近いと思う。「パチンコ台」と、「パソコンの画面」に向っての戦いということでは似ている。しかし、パチンコはパチンコ台という機械との戦いだけど、パソコンはあくまで売買の際のツール(道具)で、パソコンとの戦いではなく、パソコンの向こう側にいる見えない相手との戦いだ。マージャンは自分を入れて4人で戦うゲームだから生身の人間が相手ということにおいて、パチンコよりマージャンに近いといえるだろうね。

 【妻】 短期売買ばかりでは、株主数が増えなくなって、マーケットにも発行体の企業にとってもマイナスではありませんか。

 【夫】 たしかに気になる点ではる。しかし、マーケットに参加されている投資家は、すべてが短期売買だけが目的ということではないと思うよ。人生設計の中で「預金」、「不動産」、「株式」の比率を時代に応じて組成されている人も多い。ただ、ここ数年は、名門だったオリンパスの不正経理や東京電力の原発事故などで、安心とみられていた優良株に対し不信が高まったため長期で株を持つことが敬遠されてきた。天災地変は仕方ない。ただ、不正については、これまでマーケットへの監視に重点が置かれてきたが、最近は企業に対するチエックと違反した場合の罰則は厳しくなっている。

 【妻】 罰則だけでは方手落ちではありませんか。

 【夫】 そうだね。株式投資に魅力を持たせる工夫は必要だろう。たとえば、現在の「配当金」や、「株主優待品」は、権利確定日の1日だけ名前を出せば配当金も優待ももらえる。これでは、1年持っている人と、1日だけ持っている人では不公平感がある。銀行では預金した期間で利息が違う。株式投資でも、所有期間に応じて、配当金や株主優待品に差をつけたらよいと思われる。

■次は、中長期投資家向け舞台が必要

 【妻】 個人投資家に自己責任の考えが定着したのですから、次は短期投資と中長期のプラットフォームを作ることのようですね。

 【夫】 そうだと思う。ここまでは、「個人主役の時代」のための整備ができたのだから、これからは、もう少しキメ細かい舞台の提供が必要なところに来ていると思われる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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