NASAの火星探査車「キュリオシティ」、火星の月を撮影
2013年8月16日 10:30
アメリカ航空宇宙局(NASA)は8月15日、火星探査車「マーズ・サイエンス・ラボラトリー(MSL)=キュリオシティ」によって撮影された、火星の月であるフォボスとデイモスの画像を公開した。
公開された画像は8月1日に「キュリオシティ」によって撮影されたもので、フォボスの表面にある大きなクレーターも確認でき、フォボスがデイモスの前を通過しているのがよく分かる。
火星にはフォボスとデイモスの2つの月(衛星)が存在しているが、内側で周回している大きい方がフォボス、外側で周回している小さい方がデイモスである。
フォボスの最も長い部分の直径が約27kmしかないため、火星の重力に捕捉された小惑星だと考えられている。また、フォボスは太陽系で最も主星に近い月で、火星に表面からわずか6000kmで周回している。そのため、フォボスは潮汐力によって常に火星の方に引っ張られていて、5000万年以内に破砕されて火星の輪になるか、火星表面に激突すると考えられている。
一方、デイモスは直径約12kmの小さな月で、フォボスと同じく、火星の重力に捕捉されたと考えられている。表面はレゴリスに覆われているが、密度が小さいことから、氷も含んでいると考えられている。
この画像は火星上にいた時に見たフォボスとデイモス(左側)と、地球上にいた時に見た月(右側)との大きさの比較。月に比べフォボスはかなり小さいが、距離が近いため、見た目の大きさはそれほど変わらない。
写真=NASA。
■NASA Rover Gets Movie as a Mars Moon Passes Another
http://www.nasa.gov/mission_pages/msl/news/msl20130815.html
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