福島第一廃炉への実施計画を認可 原発規制委

2013年8月15日 09:02

 原子力規制委員会は14日、東京電力が昨年12月7日付けで提出していた「福島第一原発・特定原子力施設に係る実施計画」(今年8月に一部補正した内容)を認可した。廃炉に向けた実施計画を認可したもので、今後、工事や手続きなどに問題が生じた場など必要に応じ、規制委員会は東電に対し計画の変更命令も行う。

 計画では1号機から4号機のタービン建屋や原子炉建屋などに滞留している汚染水処理問題や建屋への地下水流入問題への取り組みについて特に最優先事項で取り組むことをあげているほか、汚染地下水の海洋流出防止のため「2014年度半ばまでに遮水壁の構築を完了させる」としている。

 また汚染水発生量の低減に加え「確実な処理による汚染水貯蔵量の低減、使用済燃料の使用済燃料プールからの早期取り出し」も最優先で取り組むとした。

 このほか「原子力安全の確保については経営上の最重要課題であると認識し、原子力改革をすすめるとともに、トップマネジメントを含む経営層自らが品質保証に深く関与していく」とし「実施計画に基づく安全確保に対し、経営層自らが方針を明確にし、実施状況を確認するための仕組みを構築するとともに、実効性のある組織運営を実現していく」とした。

 また「安全文化の醸成に対しても関与を深め、協力企業を含めた組織の隅々まで安全文化が浸透し、醸成されるように努めていく」と明記した。経済効率に優先して安全文化への確立・実効が最も求められている。(編集担当:森高龍二)

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