信頼できる情報源は今も「新聞」がトップ
2013年8月11日 20:10
経済広報センターは、同センターが組織する、全国のモニター会員(3,146人)を対象にインターネットを使って「情報源に関する意識・実態調査」を実施した。
「新聞」は正確で信頼でき、「テレビ」は専門的ではないが分かりやすい、「インターネット」は分かりやすいが正確さ・信頼性は低いとの印象がもたれていることがこの調査で浮かび上がった。「新聞」は正確さと信頼性において57パーセントが肯定的に評価しているほか、“分かりやすい”“専門的”“自身の行動・考えに影響する”といった声も多い。「テレビ」は分かりやすい一方で、他の情報源に比べて専門性が低いとの印象が持たれ、23パーセントが肯定的な評価を下している。「インターネット」も分かりやすいイメージだが、利用度合いの高い若年層でも、正確さや信頼性が低い情報源として認識されており、肯定的な評価は13パーセントに留まった。
一般的な社会の動きを知ろうとするときに利用する情報源としては、「テレビ」(84パーセント)と「新聞」(82パーセント)がそれぞれ8割を超える。「インターネット」も79パーセントに上り、この3つが情報源の柱となっている現状が調査から浮かび上がった。「インターネット」は29歳以下(90パーセント)および30歳代(88パーセント)で「テレビ」「新聞」の割合を大きく上回り、最大の情報源として利用されている。
情報源の平均的な1日の利用時間について、「テレビ」は「1時間以上2時間未満」が29パーセント、「2時間以上」が19パーセントと、約半数が1時間以上視聴しており、他の情報源に比べて利用時間が長い。これを世代別で見てみると、「新聞」は29歳以下で非利用者が4割を超える一方で、60歳以上では1時間以上利用する割合が25パーセントに上り、世代間で利用状況が大きく異なっている。「ソーシャルメディア」は29歳以下の約8割が利用しており、「新聞」の利用率を上回る。
利用している情報源について、ここ2、3年での情報源の利用時間の変化を見ると、「インターネット」と「ソーシャルメディア」は約6割が「増えた(大幅に/多少)」としており、ネットメディアの活用が一段と進んでいることがうかがえる。「テレビ」では、「減った(多少/大幅に)」が29歳以下で46パーセント、30歳代で44パーセントに上り、若い世代においてテレビ離れの傾向が見られる。
調査の回答者の世代別の占める割合は29歳以下(4.3パーセント)、30歳代(13.4パーセント)、40歳代(20.6パーセント)、50歳代(28.0パーセント)、60歳以上(33.8パーセント)である。50歳代以上だけで、64パーセント近いのが少し気になる。そして経済広報センターが経団連の関連団体であるということも頭に入れておくべきだろう。ともあれ「新聞」は今も最も信頼できる情報源ということである。(編集担当:久保田雄城)