東洋紡、ブラジルで自動車部品用の高機能樹脂事業を展開 新工場建設へ

2013年8月9日 12:24

 東洋紡は8日、ブラジルで自動車部品用の高機能樹脂(エンジニアリングプラスチック)事業を展開するために、50年以上の歴史を持つ東洋紡ブラジル有限会社アメリカーナ工場(サンパウロ州アメリカーナ市)内に新工場を建設すると発表した。

 ブラジルの自動車市場は、昨年度で380万台の自動車販売台数にのぼり、その販売台数は世界4位。今後も主なユーザーとなる中間所得層の増加が予想され、日系自動車メーカーも拡大をにらみ、小型車を中心に生産能力を増強する計画を立てている有望な市場。

 このような環境の下、東洋紡は現地で自動車部品メーカーへの供給体制を構築するために、既に日系メーカーが進出している地域に近接した東洋紡ブラジルアメリカーナ工場内に新工場を建設し、高機能樹脂事業を展開することとした。新工場の稼動時期は2014年8月。生産能力は約5,000トン/年。設備投資金額は約10億円。

 なお、東洋紡はブラジルにおいて、同社が世界の主要な市場に展開してきた自動車部品向けの高機能樹脂事業に加え、4月に完全子会社化した三元化成(本社:三重県名張市)が持つ幅広いコンパウンド技術を活用し、さまざまなニーズに対応する受託コンパウンド事業も進めていく。また、現地の自動車部品メーカーの調達ニーズに対応し、2020年には生産設備を15,000トン/年まで段階的に増強する計画。

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