アリババのIPO、「支配権問題」で上場先決まらず? 進展に遅れも

2013年7月31日 11:51


*11:51JST アリババのIPO、「支配権問題」で上場先決まらず? 進展に遅れも
中国の電子商取引大手、アリババ・グループの上場計画が伝わって半年以上が経つが、依然として詳細は未定となっている。最新の報道では、支配権の確保が問題となり、上場先を決めかねているとの見方も浮上。さらに進展が遅れる可能性もありそうだ。

中国紙「21世紀経済報道」(31日付)が消息筋情報として伝えたところによると、先ごろ流れた「香港で上場申請を提出した」とのうわさは間違いであり、引受会社も上場先もまだ決まっていない状況。上場させる資産の詳細も未定だという。

同紙ではさらに、専門家の見解を引用する形で、馬雲(ジャック・マー)会長にとって今回の上場計画が“支配権争い”につながる可能性を指摘している。上場先の有力候補とされる香港では、「1株1議決権」が原則となっているためだ。なお、米ヤフーとソフトバンク<9984>のアリババにおける議決権は現時点で50%前後となっている。

議決権の異なる株式を発行できるニューヨークならば、支配権問題を回避できるが、アリババにとってはかつて傘下部門を上場させていた香港の方が、より現地の事情に明るいというメリットがある。また、ネームバリューを発揮できるという点でも香港は捨てがたく、こうした事情がIPO計画の進まない背景にあると分析されている。

なお、ソフトバンクの孫正義社長は30日、アリババの上場について「何も決定したことはなく、コメントは差し控える」と述べるにとどめている。《NT》

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