「消費増税 安倍首相の判断は固まっていないのか?」
2013年7月31日 08:54
*08:54JST 「消費増税 安倍首相の判断は固まっていないのか?」
消費税増税の方法について、様々な意見が出ているようだ。安倍首相に対して消費税増税の具体的方法を変更すべきではないか?と提言する向きもいる。毎年1%ずつ、5段階で税率引き上げを実施すべきとの提案が示されている。
消費税増税を実施する場合、1年に1%ずつ、5回に分けて税率引き上げを実施すれば、経済に大きな影響を与えないからだ。ただし、市場参加者や専門家の間では、この方法にはいくつか問題がある。
まず、消費税率を毎年変更すると事業者の事務負担が重くなる。また、毎年1%ずつであっても増税が5年続くことは消費者のマインド悪化や政権支持率の低下につながる可能性がある。個人消費の活性化は期待できない。
財務省は2014年4月より消費増税率を8%に引き上げることで動かない。麻生財務相の発言を聞けば、誰もがそう思うだろう。しかしながら、安倍首相は2014年4月の消費増税実施を明言していない。増税方法を変更するか、予定通り実施するか、最終判断を下していないように思える。
(消費増税で)安倍首相の判断が固まっていないことは、景気の先行きに対する不安感を高めることにつながるとの見方がある。なお、1995年から1998年にかけての円安局面では、株価が大きく上昇する局面もあったが、橋本政権が消費税増税を決めた1996年6月以降、株安に転じている。今回も同じ現象が生じるリスクが存在している。《FA》