コマツ、ヤクルトなど/本日の注目個別銘柄

2013年7月30日 16:18


<6301> コマツ 2192 +29下げ渋る。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は524億円で前年同期比6%減益、市場コンセンサスは600億円前後の水準であった。ただ、米キャタピラーの大幅減益決算などから、足元では警戒感が一段と強まっていた印象もあり、アク抜け期待を高める声もあるようだ。また、第1四半期を底に、業績改善の見通しが示されたこともポジティブに捉えられているようだ。中国市場の上昇も支援に。

<3715> ドワンゴ 444000 +42500大幅高。NTT<9432>との資本提携が買い材料視される。NTTはエイベックス<7860>から4.99%の株式を取得、第5位の株主となるもよう。新サービスの拡充など競争優位性の高まりに伴い、今後の業界シェア拡大なども期待される状況に。参院選通過などで出尽くし感も台頭していただけに、押し目狙いの動きも活発化へ。

<9107> 川崎汽船 204 +12買い優勢。大手海運株はそろって高く、海運セクターは業種別上昇率のトップになっている。大手各社の第1四半期業績観測報道が伝わっており、手掛かり材料とされている。同社に関しては、第1四半期経常利益は90億円超、前年同期比4割程度の増益となったもよう。市場予想は55億円前後の水準であったとみられる。

<5406> 神戸製鋼所 154 +10買い優勢。前日は決算発表後に一時急伸も、その後は伸び悩む動きとなっていた。本日は改めて好業績を評価する流れになっているようだ。三菱UFJでは投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価も120円から210円に引き上げている。中国建機事業が底入れする中、外部環境好転とコスト削減で鋼材事業の黒字化確度が高まったことで、大幅な収益回復の実現可能性が高まったと判断している。なお、JPモルガン(JPM)でも「アンダーウェイト」から「ニュートラル」に格上げ。

<7248> カルソニックカンセイ 516 +78急伸。前日に第1四半期の決算を発表している。営業利益は46億円で前年同期比倍増、市場コンセンサスを10億円程度上振れているもよう。米州事業の収益拡大などが業績上振れの背景に。決算発表前に警戒感が先行していたこともあり、ポジティブなインパクトにつながる状況へ。

<6997> 日本ケミコン 445 +58急伸。野村では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価も360円から600円に引き上げている。黒字化の鍵を握る中高圧・大型品アルミ電解需要が産機・パワコン向けなどで好調に推移、円安も追い風として業績予想を上方修正している。今後は同社製DLCAPを採用した減速エネルギー回生システムのガソリン車への普及を予想、中期利益成長性も高まっていると判断。

<5480> 日本冶金工業 126 +11人気化。前日に発表した第1四半期の決算内容を好感している。営業利益は12.6億円と黒字化、前年同期比では24億円強の収益改善となった。上半期予想は13億円で据え置きだが、高い進捗率から上振れ期待が先行する状況のもよう。為替の円安などニッケル相場の安定化、コスト削減策の実行などが収益水準を高めさせたもよう。

<2587> サントリーBF 3405 +45しっかり。UBSでは投資判断を新規に「バイ」、目標株価を4400円としている。日本の食品株の中で最も変化と成長性に富む企業との評価。今後3年間の年平均営業利益成長率は+12%と予想。また、過去の実績から今後のM&A展開なども期待できると指摘へ。

<2267> ヤクルト 4935 +700決算発表後は急伸。発行済み株式数の4.35%に当たる750万株を上限に、自社株買いを実施すると発表、取得期間は明日から8月27日までとしている。比較的短期間であり、需給改善への期待が高まる格好に。また、第1四半期営業利益は53.8億円で前年同期比85%増益、上半期は29%増益予想であり、上振れ推移との見方が優勢になっている。

<7012> 川崎重工業 364 +29決算発表後は上げ幅広げる。第1四半期営業利益は167.5億円で前年同期比2.5倍、上半期計画は200億円から240億円に上方修正している。市場予想は100億円強の水準であったとみられる。もともと、通期での市場予想は会社計画600億円から50億円程度上振れた水準であったが、第1四半期の段階で通期の上振れ期待分が上乗せされる格好に。円安効果によって、航空宇宙、船舶海洋、モーターサイクル&エンジンなどの収益が改善したもよう。

<8697> 日本取引所 9260 +300後場は上げ幅広げる。前引け後に第1四半期の決算を発表、営業利益は179億円となり、上半期計画240億円に対する進捗率は75%程度に達している。19日に業績予想を大幅上方修正したばかり(115億円→240億円)であるが、再度の上方修正期待なども高まる状況に。第2四半期以降の売買代金は1兆8000億円程度を前提においているとみられる。《FA》

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