英GSK、中国で「人体実験」の疑惑浮上
2013年7月26日 11:12
*11:12JST 英GSK、中国で「人体実験」の疑惑浮上
英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)の中国現地法人が、中国で贈賄疑惑のほか、「人体実験」を実施した疑惑も浮上している。米メディアはこのほど、2011年11月からのGSKの内部審査報告を入手したと報じた。ここでは、多発性硬化症(中枢性脱髄疾患の一種)および運動神経変性疾患の治療薬に関する研究開発について、3回にわたってねずみ実験を行ったと報告された。ただ、責任者がねずみの結果報告を把握する前に人体への投与を開始したという。また、この研究開発の結果報告について、6項目が報告されなかったことも明らかにされた。
ニューヨーク大学の医学部の生命倫理学者アーサー・キャプラン氏は、報道が事実なら、医学研究にとって許されない行為だと指摘し、これが医学倫理を違反していると批判した。
統計によると、中国では年800種類の新薬が治験され、対象者は年50万人に上るという。米国立衛生研究所が発表した統計データでは、米製薬会社が行う薬物治験のうち、8割が発展途上国で実施されている結果が示された。《ZN》