(中国)預金準備率の引き下げ観測が浮上、資金流出示すデータ受け

2013年7月23日 09:57


*09:57JST (中国)預金準備率の引き下げ観測が浮上、資金流出示すデータ受け
中国で預金準備率の引き下げ観測が浮上している。中国人民銀行(中央銀行)が発表した最新統計で、国内からの資金流出が示唆されたため。当局によるホットマネー(投機的資金)への監視強化や人民元の先高感の後退、米国の量的緩和縮小観測などから、資金流出が進んだものとみられている。

人民銀が22日発表した統計によると、国内金融機関の外国為替資金残高は6月末に前月末比で412億元(約6590億円)の減少となった。同残高は国内で人民元に両替された外貨量を示すもので、マイナスとなるのは昨年11月以来、7カ月ぶり。

民間の研究機関である中国民生研究院の管清友副院長は、外国為替資金残高の減少は人民銀にとって、流動性管理における新たな圧力だと指摘している。人民銀は引き続き中央銀行手形の発行を見送るとみられるほか、資金供給のためにリバースレポ取引を行うと予測。早期に預金準備率の引き下げを行う可能性も高まったとみている。

また、大手証券紙の「中国証券報」(23日付)も、経済成長が一段と鈍化し、資金流出が加速するようであれば、人民銀が預金準備率の引き下げに動くとの専門家の見方を紹介。年内に1回当たり0.5%の引き下げが1-2回実施される可能性があるとしている。《NT》

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