ソフトバンク、米ブルームエナジーと合弁会社を設立 燃料電池事業に参入

2013年7月18日 11:43

 ソフトバンクと燃料電池事業を展開する米Bloom Energy Corporation(ブルームエナジー)は18日、日本国内において需要が高まるクリーン・安定的・分散型の電力供給に向けて、折半出資の合弁会社「Bloom Energy Japan株式会社(ブルームエナジージャパン)」を設立したと発表した。同合弁会社は、長期に展望可能な電気代を望む顧客にBloom Energy独自のエナジーサーバー「Bloomエナジーサーバー」から発電される電力を販売することで、日本国内における持続的な電力の安定供給、経済発展に貢献していく。

 Bloom Energyは、米国においてウォルマート、AT&T、Google、eBay、コカ・コーラなどその他多くの企業向けに発電をしており、すでに5年以上にわたり7億kWhを超える電力を供給している。Bloomエナジーサーバーの導入により、導入企業は自社敷地内で効率的に発電を行うことが可能となり、炭素の排出量を減らし水の使用量を抑えると同時に、エネルギーコストや電源停止のリスクも軽減できる。

 Bloomエナジーサーバーは、複数の燃料を活用できる、クリーンで高効率、分散設置型の画期的な固体酸化物形燃料電池。同技術は、NASAの宇宙プロジェクトを通して開発されたもので、従来の水素燃料電池とは根本的に異なっている。Bloomエナジーサーバーはバイオガスや都市ガスで稼働し、発電効率の高さにおいて他に並ぶものがなく、設置やメンテナンスも簡単に行うことができる。また、Bloom Energyの柔軟で拡張性のあるモジュール技術により、顧客のニーズに合わせた発電容量で設置が可能。

 ソフトバンクの孫正義社長は、「エネルギー業界において革新的リーダーであるBloom Energyと合弁会社を設立することができて大変うれしく思う。本合弁会社を通じてBloom Energyの革新的な技術を提供していくことで、ソフトバンクグループのクリーンエネルギー普及促進の取り組みをさらに強化していく」と述べている。

 Bloom Energy Japanは、コンパクトで24時間365日稼働し続ける、安全でクリ―ン・安定的・分散型の代替電力を提供することを目的に設立された。ソフトバンクは今回の合弁会社設立により、Bloom Energyの提供する分散型ベース電源と、これまで推進してきた太陽光発電や風力発電による再生可能エネルギーとの双方を提供していくことで、国内においてクリーンエネルギー普及促進の取り組みをさらに強化していく。

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