NTTコム、日米間海底ケーブル「PC-1」に最新の光通信技術を導入

2013年7月17日 13:36

 NTTコミュニケーションズは17日、同社グループが保有する日米間海底ケーブル「PC-1」において、世界的なデータ通信量の増大に対応し、ネットワークサービスやクラウドサービスの提供能力を強化するため、最新の光通信技術「100Gbpsデジタルコヒーレント」を活用した光伝送システムを、7月17日に導入したと発表した。これにより、「PC-1」の設計通信容量を現行の3.2Tbpsから約2.5倍の8.4Tbpsに拡張する。

 NTTコムは、2011年10月に日米間ルートにおけるデジタルコヒーレント技術を活用した100Gbps光通信実証実験に世界で初めて成功した。デジタルコヒーレントは光ネットワークの通信容量を飛躍的に拡大させる最新技術として注目されているが、光の特性上、太平洋を横断するほどの長距離ルートにおいて安定的に100Gbps通信を実現するのは困難と言われていた。

 そこでNTTコムは、実証実験の結果を踏まえ、PC-1において、中継器の配置間隔や光学特性を考慮した光ファイバーの配置・伝送設定などネットワーク設計を工夫することで、日米間ルートにおける同技術の商用導入を世界で初めて実現した。

 NTTコムは、アジアの主要都市を結ぶ海底ケーブル「Asia Submarine-cable Express」などにおいてもデジタルコヒーレント技術を活用した100Gbps光伝送システムの導入を進めており、2014年中の完成を目指している。

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