カードゲーム世代向け、新ボードゲームの誕生
2013年7月7日 11:33
公益財団法人日本生産性本部余暇総研「レジャー白書2012」によれば、2011年の余暇市場は64兆9,410億円で、前年比4.5パーセント減少、1989年の水準を下回った。また、同「レジャー白書2013速報」より、東日本大震災以降、縮小していた余暇活動の参加人口は、前年比90万人増加であったものの、震災前と比較するといまだに低迷していることがわかった。
そのような中、株式会社バンダイは、2013年7月20日に対戦型ボードゲーム「頭脳陣取りゲーム JINTOL」を発売する。同商品の開発者は、07年に全世界で累計335万個を販売し、一世を風靡した玩具「∞(むげん)プチプチ」の開発担当者・高橋晋平氏と現役の慶應義塾大学生である。
「頭脳陣取りゲーム JINTOL」のプレイ人数は2人で2戦先取した側の勝ち。遊び方のイメージとしてはオセロにカードゲームの要素を取り入れたようなものであるが、5マス×5マスのボード上に、2マス×2マス分の4パターン(自分の色と相手の色2マスずつ×2パターン、自分の色3マスと相手の色1マス、自分の色のみ)に色分けされたパネルを交互に置き、自分の色でより多くのマスを埋めた人が勝ちとなる。ただし、ゲームには、各々の効果を持つ8枚のカードがあり、事前に選んだ3 枚のアイテムカードをゲーム中に発動することによって、ゲーム終盤で自分と相手の色が逆転することもある。20代男性をターゲットとする商品であるが、カードゲームに馴染みのある世代を中心に関心が集まりそうだ。
一方、ゲームの進行の多くを運に任せる株式会社タカラトミー<7867>「人生ゲーム アドベンチャー」が6月に発売予定である。人生ゲームシリーズ(ボードゲーム版)は、今回で52作目。発売当時の流行や社会問題などを反映したマス目のコピーは、過去に幾度も大きな話題となりその人気ぶりをみせた。ボードゲームといえば2人対戦型が多い中、人生ゲームは、家族全員や友人一同で楽しめ、順位もルーレットが指す数字次第という誰もが気軽に楽しめるゲームであることから定評があり、親世代、子世代、孫世代と世代ごとに購入経験のある家庭も珍しくはない。
トランプ・オセロ・囲碁・将棋など、自宅で楽しめるゲームや電気を使わないゲームには、流行廃りが少ない。新しいボードゲームである「頭脳陣取りゲーム JINTOL」も、息の長い商品になり得るのではないだろうか。(編集担当:中村小麦)