ペガサスXLロケット、太陽観測衛星IRISを打ち上げ

2013年7月2日 07:00

  オービタル・サイエンシズ社は太平洋夏時間6月26日19時27分(日本時間6月27日11時27分)、NASAの太陽観測衛星IRISを搭載したペガサスXLロケットを、空中発射母機スターゲイザーから発射した。約13分後にIRISを軌道に投入し、打ち上げは成功した。

  IRISはNASAによって運用される太陽観測衛星で、太陽の、特に表層部分にある彩層と呼ばれる部分を観測することを目的としている。彩層は太陽の光球とコロナの間に存在するガスでできた層で、以前は比較的穏やかな領域だと考えられていたが、近年の観測ではかなり活発に活動していることが分かっている。彩層の研究により、太陽風や恒星大気のメカニズムの解明に役立てられる。

   IRIS(アイリス)という名前はInterface Region Imaging Spectrographの頭文字から取られている。

  製造はロッキード・マーティン社によって行われ、打ち上げ時の質量は約200kgと比較的小型の衛星で、高度620km x 670km、傾斜角97.9度の太陽同期軌道で運用され、観測期間は約2年が予定されている。

  ペガサスXLはオービタル・サイエンシズ社によって開発、運用されているロケットで、世界でも珍しい空中発射による衛星打ち上げを特徴とする。1990年4月5日以来、これまでに42機が打ち上げられ、比較的高い成功率を保っている。

 写真=NASA

 ■IRIS Solar Observatory Launches, Begins Mission
http://www.nasa.gov/content/iris-solar-observatory-launches-begins-mission/

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