カナダ・D-Waveの「量子コンピュータ」は本当に量子力学的効果を使っているとの論文が発表される

2013年7月2日 15:39

あるAnonymous Coward 曰く、 カナダのD-Wave社が開発・販売した「量子コンピュータ」について、これが本当の量子コンピュータなのかどうかが話題になっていたが、Nature Communications誌掲載の論文で、「量子力学的効果を使用している」ことが確認できたと述べられているそうだ(INTERNET Watch日経Tech-On)。

 Tech-Onの記事によると、D-Wave社の128量子ビットの量子コンピュータについて、「少なくともチップの一部では量子力学的効果が想定通りに機能していること」が確認されたという。

 D-Wave社の量子コンピュータは、「断熱モデル」というモデルを採用しているのに対し、量子コンピュータ界での主流は「ゲートモデル」を採用している。ゲートモデルでの量子コンピュータの実用化はまだまだ先と見られていたため、別のモデルで量子コンピュータを実現してしまったD-Wave社に対してはその真偽が疑われる自体になってしまっていた。このあたりの背景は現代ビジネスの記事が詳しい。

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