【話題】日経平均は半値戻しに接近

2013年7月2日 10:39

■ここまでは真空地帯を戻したが、ここからは戻り待ちの売りを消化できるか

  日経平均が4営業日続伸し、5月30日以来の1万4000円台回復となっている。同時に今回の下げ幅に対する『半値戻し』水準に急接近となっている。

  今回の調整安相場では、日経平均は5月23日の1万5942円から6月13日の1万4483円(いずれも場中値)まで、約3527円(率で22.1%)下げていた。この下げ幅に対する『半値戻し』は1万4178円で、今朝は1万4029円と半値戻し水準に残り149円まで迫っている。

  これは、(1)昨年秋から大商いで買いついた短期筋の処分売りが一巡した、(2)1ドル・103円のあと94円程度まで進んでいた円高がここに来て100円程度へ再び円安傾向となってきた、(3)第1四半期決算の発表が接近し期待が膨らんでいる、(4)21日投票の参議院選挙で自民・公明の勝利が予想され、外国人投資家の買いが期待できる───といった点が手がかりとなっているようだ。

  とくに、『半値戻しは全値戻しにつながる』、として、マーケットには急速に強気が増えている。半値戻しを達成すれば、次は、年初来高値1万5942円奪回への期待である

  ただ、「中国などBRICsに対する社会・経済への不安が高まっている。選挙で勝利は確実視されるものの、ホールアウトするまで成績・スコアは分からないゴルフと同じで選挙の票も不確定である。それに、第1四半期決算で通期の増額を期待するのは無理がある」(中堅証券)との見方だ。

  需給関係でも、短期筋の処分売りは一巡したとは言っても、あれだけの大商い相場だったから現物投資や信用買いのシコリは多いはず。過去の例でも、相場が半値戻しとなったあたりから、戻り待ちの売りが本格化することが多い。

  ここまでは、真空地帯を値段が先行して戻した展開だったといえるが、ここからは出来高を伴った戻り相場となるかどうかが見所となるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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