【相場熟者が答える投資相談】伊藤忠商事を1250円で500株保有、動きが鈍いようだが見通しを

2013年6月30日 12:24

  【問い】 伊藤忠商事 <8001> を1250円で500株持っています。他の銘柄に比べて動きが鈍いようですが、今後の見通しと対処方向をよろしくお願いします。

 ■「金」価格下げほぼ織り込む、利回り・PER割安、持続を

 【答え】 6月28日は、3円安の1145円と小幅ながら5営業日続落となっています。目先長期金利が落ち着き、円安推移を好感し、日経225採用銘柄では、218銘柄が値上りする中、同社株は下げていました。米国の量的金融緩和の早期縮小との見方が優勢で、金相場への投資意欲が後退し、国内外で金相場の下落傾向が続いていることが、商社など資源関連銘柄の上値を抑える要因として意識されています。

  足元の業績、今3月期売上高は14兆3000億円(前期比13.9%増)、営業利益は2800億円(同14.7%増)、経常利益は3000億円(同3.6%減)、純利益は2900億円(同3.5%増)を見込みます。年間配当は42円(同2円増)を予定しています。2013ー2014年度中期経営計画では、非資源NO.1商社を目指して、15年3月期までに総額1兆円の投資。同社の強みであり、安定収益源の非資源部門の生活資材、食料、繊維など3分の2を投下。3分の1は資源分野に投下する計画。また、配当については、配当性向20%、2000億円を超える部分については配当性向30%をメドに実施を継続する見通しです。

  株価は、5月22日に年初来の高値1568円と買われた後。6月17日安値1137円と調整。6月27日に1134円と売り直されてもみ合いとなっています。バリュエーション的には、今期予想PER8倍台と割安感があり、配当利回り3.67%と利回り妙にが増す水準に届いています。金や原油の下落を相当織り込んだ感があり、26週移動平均線がサポートラインとして意識されると予想されます。目先、買値近辺までのリバウンドを期待し持続。小幅狙いとなりますが、余裕があれば、無理のない程度買い増しを考えても良いでしょう。(株式評論家・摩周湖)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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