【話題】通常国会閉会と今後のマーケット

2013年6月27日 09:10

■都議選大勝利受け参議院選挙でも安倍政権勝利をインプット、日本株は本格的な上昇トレンドに転換も

 6月26日、通常国会が閉会した。終盤の「0増5減」の改正公職選挙法、参院議長不信任案、そして首相問責決議案などを巡る与野党攻防の影響で、発送電分離に向けた電力システム改革を盛り込んだ電気事業法改正案などの重要法案が廃案となったことは残念だが、7月21日投開票が有力視される参院選に事実上突入する。

 安倍晋三首相は26日夕、通常国会閉会後の記者会見で衆参ねじれ問題について「私が首相だった6年前の参院選での敗北がすべての始まりだった、政治が迷走して日本の国力が大きく失われた、痛恨の思いだ、このねじれに終止符を打たねばならない」などと述べ、今回の参院選で衆参ねじれを解消するため与党で過半数を目指す決意を示した。

 各メディアが実施している世論調査での安倍晋三内閣支持率や自民党支持率の高さ、さらに参院選の前哨戦とされた6月23日投開票の東京都議選の結果から予想すれば、今回の参院選で与党が過半数を獲得して衆参ねじれが解消される可能性が高いだろう。

 振り返ればこの6年の間、政治は何も決められず、政策は何も進まず、そして民主党政権に交代して政治は一段と迷走した。国民生活への悪影響はもちろんだが、日本の株式市場にとっても辛い6年間だったと言えるだろう。政治の迷走・空白だけでなく、リーマン・ショックと世界金融危機、東日本大震災と福島原子力発電所事故、ギリシャ問題とユーロ危機、そして超円高とネガティブ要因が相次いだ。

 しかし衆参ねじれが解消して、スピード感を持って必要な政策を実行できる安定政権となり、脱デフレ・日本経済再生に向けたアベノミクス成長戦略が奏功すれば、日本株が本格的な上昇トレンドに転換する可能性は高い。そしてアベノミクス成長戦略の成果を高めるためにも、日本株が本格的な上昇トレンドに転換するためにも、岩盤と言われる既得権益に切り込む大胆な規制改革が重要なポイントになるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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