JCB、台湾でデビットカードを展開開始 JCBブランドとして世界初
2013年6月19日 13:06
日本発唯一の国際カードブランド運営主体であるジェーシービーおよび海外業務を行う子会社のジェーシービー・インターナショナルは、台湾の商業銀行である華南商業銀行と提携し、JCBブランドとして世界初となるデビットカードの展開を開始する。2013年8月上旬を目処に、華南銀行は台湾や世界のJCB加盟店で利用可能な「華南 LOVE TSCC JCB デビットカード」の会員募集を開始する。
華南銀行は、JCBカードの発行および加盟店業務を行っている台湾の商業銀行。今回の提携は、台湾でのデビットカードへのニーズ・期待の高まりを背景に、“他に無いユニークなデビットカード”(台湾初となるTSCC機能の搭載、およびデビットカードとしては珍しいハイクラスなサービス「JCBプレシャス」の付帯)を発行したいという両社の意向が合致し、実現したもの。なお、TSCC機能とは、台北市の地下鉄・バスなどで利用可能な交通系電子マネー(非接触IC決済機能)のこと。
JCBが今回金融機関を対象に提供を開始するデビットカードは、クレジットカードのような与信は必要なく、発行金融機関の口座残高を上限としてJCB加盟店でキャッシュレスに買い物が可能。利用できる加盟店は原則としてJCBのクレジットカードが使える加盟店となる。
台湾は労働人口1,092万人に対し、クレジットカードの総発行枚数が3,000万枚超、デビットカードの総発行枚数が1,000万枚超と、カードの成熟市場と言われている。消費者の多様なニーズに応えるため、クレジットカード、デビットカード、非接触IC決済などの現金以外の決済手段が定着している。
デビットカードやプリペイドカードは、経済発展の程度やインフラ面などの理由から、与信や審査を前提とするクレジットカードが広く一般的になっていない経済新興国・地域においてニーズがある。他方、クレジットカード決済の成熟市場である経済発展国・地域においても、決済ニーズの多様化などにより支払い方法の選択肢となっている。
JCBは国際カードブランド運営者として、様々な国・地域でJCBカードの発行を拡大するにあたり、各地の消費者・事業者の多様なニーズに応える柔軟かつ幅広い決済プロダクトのラインアップを持つことが重要と考えている。現在、日本を含む台湾以外の国・地域においても、消費者やビジネスパートナーのニーズに沿ったデビットカード・プリペイドカードの展開について検討を進めている。