デイヴィッド・シルヴィアンの写真展「abandon/hope」青山で開催 - 同名写真集も発売

2013年5月31日 13:10


ミュージシャンとして、第一線で比類なき活動をつづけているデイヴィッド・シルヴィアンが、永年にわたり撮りつづけた写真作品による個展「abandon/hope」を東京・青山にあるスパイラルガーデンで開催する。会期は2013年7月22日(月)から7月29日(月)までの1週間で、同名の写真集も同時に発売される。


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時間やロケーションを超えて、デイヴィッドの心に響き共振したイメージ約70点の写真作品には、彼の創りあげるサウンドの美意識とリンクする、清冽で強靭な美意識が溢れている。重要なのは、フォーム、シェイプ、カラーなどそれぞれのイメージ自体がもつ抽象的な性質や、見る人の心の中で呼び起こされるストーリー(物語)である、と本人は述べる。タイトルの「abandon(断念)/hope(希望)」には、次のような意味が込められている。



「生は欲望の中にはなく現在の中にある」

私はこの希望のない言葉が好きだ。実際、希望とはこのようなものだ。

観念に向かえば現在を見失ってしまう。

愛が姿を現すためには、希望が沈黙しなければならない…

それこそが善き始まりではないかと私には思えるのだ。」

デイヴィッド・シルヴィアン



また本展と同時に、瀬戸内国際芸術祭2013(瀬戸内トリエンナーレ)では、岡山・宇野港のメインプロジェクトとして、廃屋を利用したフォト・インスタレーション展「abandon/hope」が開催される。昨年2012年には、東京・中目黒にあるIMPOSSIBLE Tokyoでインスタントフィルム写真展「glowing enigmas」を開催し話題となったが、今回2か所で行われる本格的な写真展ということで、音楽ファンのみならず注目だ。



【問い合わせ先】

eyesencia:contact@eyesencia.com



■プロフィール

デイヴィッド・シルヴィアン(david sylvian)

1958年生まれ。ミュージシャン。JAPANでデビュー後、80年代よりソロ活動を続けている。90年代初頭より、ヴィジュアルによるアート・インスタレーションを手がけるようになっており、主な活動に「Ember Glance(記憶のパフォーマンス)」(91)、「Redemption -- Approaching Silence 贖罪ーしのびよる静謐」(94)[いずれも東京]など。2009年には、グラン・カナリー島でのビエンナーレに参加。2011年、ノルウェーのプンクト・フェスティバルでは美術館で、オーディオ・ヴィジュアル・インスタレーション「Uncommon Desires(非凡なる神性)」を展開。2012年、インスタントフィルム作品による個展「growing enigmas」を東京で開催。


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