セコム、肌の色を精確に再現する「モバイル遠隔診療システム」を開発

2013年5月29日 12:32

 セコムは28日、これまで同社が培ってきた画像処理技術を駆使した、環境の変化などに左右されずに肌の色を精確に再現できる日本初の「モバイル遠隔診療システム」を開発したと発表した。

 現在、訪問診療や訪問看護などの在宅医療の需要が急速に高まっており、それに伴い、医師の直接対面によらない遠隔診療の普及が期待されている。通常、医師が患者を診る場合、各種検査結果に加え触診、聴診などのほかに、傷跡などの患部の色はもちろんのこと、問診時の表情や顔色などを診る視診も重要な要素となる。しかし、遠隔診療などにおいては患者の自宅が診療の場所となるために、従来の技術では照明環境がさまざまであり、忠実な肌の色再現を行うことができなかった。

 一方、今回セコムが開発した「モバイル遠隔診療システム」では、セコム独自の画像処理技術により部屋の明るさや照明の種類に依存することなく忠実に患者の顔色や患部の色を再現することから、同社は遠隔診療において医師の視診に活用することを目指していく。

 また、今回開発した色再現技術を監視カメラに用いることで、洋服や髪の色を用いた迷子の自動検索や、車体の色による盗難車輌の認識などのセキュリティニーズへの応用も行っていく。

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