三菱重工、シンガポールの新交通システム輸送力増強工事を約120億円で受注
2013年5月23日 13:30
三菱重工業は22日、三菱商事と共同で、シンガポール北東部にある新興住宅地のセンカンおよびプンゴル両地区を走る新交通システムの輸送力増強工事を、同国陸上交通局から受注したと発表した。
ゴムタイヤ式全自動運転車両(APM:Automated People Mover)の2両連結化を中心に設備増強を行うもので、受注金額は約120億円。工事完了は2016年を予定している。
受注したのは、2両連結運行が可能な新車両16両の納入と、既存車両41両のうち16両の改造、および変電設備の電力容量増強と信号設備の位置や運転制御システムの変更など。三菱重工は新車両の製造、車両・信号や電力設備などの改造に向けた設計、機器供給、据付工事および試運転を担当する。
改造工事および試運転は新交通システムの営業時間外に実施する。完了後は、現在の1両だけの運行から、2両連結運行を交えたオペレーションが可能となり、乗客の時間帯別増減に一層柔軟に対応できるようになる。
シンガポールのセンカン線およびプンゴル線は、地下鉄北東線の2駅と住宅地を結ぶ路線長約22kmの支線。三菱重工が開発した海外都市交通向けAPM(クリスタルムーバー)の初号プロジェクト案件で、三菱重工と三菱商事が1998年に受注し、2003年に開業したもの。