火星探査車オポチュニティ、アポロの月面車を追い抜く

2013年5月18日 10:00

 火星表面を走り始めて9年4ヶ月。5月15日に80m進み、NASAの無人探査車オポチュニティの累計走行距離は35.760kmに達した。地球の外を走った車両としては、1972年12月にアポロ17号の宇宙飛行士達が運転した月面車の35.744kmを上回る、史上2番目に長い道のりだ。

 オポチュニティは2003年7月7日にデルタ2ロケットで打ち上げられ、2004年1月25日に火星に着陸した。当初の目標走行距離は1kmだったが、予想外の耐久性を見せており、次世代の周回機や着陸機が火星に到着する中でも現役で動いてデータを集め続けてきた。かつて火星に水が存在した地質的証拠を見つけるなど、質的にも充実したミッションとなっている。

 人類史上、地球外でもっとも長い距離を走ったのは、旧ソ連が1973年に月へ送り込んで37km走った無人探査車ルノホート2号である。現在オポチュニティは2.2km離れた地点を目指して移動していて、40年ぶりの記録更新にも期待ができそうだ。

 ■Nine-Year-Old Mars Rover Passes 40-Year-Old Record
http://marsrovers.jpl.nasa.gov/newsroom/pressreleases/20130516a.html

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