東芝、ブラジルの変圧器工場が稼働開始
2013年5月17日 17:15
東芝は17日、同社グループ会社の東芝社会インフラシステム南米社がブラジルのミナスジェライス州ベチン市に建設した電力用変圧器の新工場が、本格的に稼働開始したと発表した。
同社はブラジル及び北中南米地域向けの電力用変圧器の製造・販売を手掛けており、ミナスジェライス州コンタジェン市にある工場で年間15GVAの変圧器を生産している。今回開業した新工場は、拡大する需要に対応するため、生産能力の増強を目的に2011年5月から変圧器の第2工場として建設を行ってきたもの。
新工場はコンタジェン市にある本工場から西に約25kmの場所に位置する。敷地面積146,000m2、建屋面積32,000m2で、今回の建設にかかわる投資額は約60億円。
南米では社会インフラを整備する事業が多く計画されており、特に2014年のサッカーワールドカップや2016年の夏季オリンピック開催を控えたブラジルでは、政府による経済成長加速化プログラムにより、資源、発電や送電などのエネルギー分野や道路、鉄道などの輸送分野などに対して投資が行われる計画。今後も高い経済成長率や急激な人口増加を背景として南米での電力需要の拡大が見込まれ、同地域での電力用変圧器市場は2012年の約2,100億円から、2015年には約2,500億円に規模が拡大することが見込まれている。
東芝社会インフラシステム南米社では、今回の新工場の生産開始により、コンタジェン工場で小容量クラスの変圧器、ベチン工場で中・大容量クラスの変圧器を中心に生産体制を構築し、生産能力を拡大することで、同地域における変圧器事業の拡大・強化に取り組んでいく。