NTTドコモの「脱回線」は成功できるか

2013年5月15日 18:28

insiderman 曰く、 NTTドコモが、サービス提供のために利用する認証基盤について、「回線ベースの認証」から「回線情報をベースとしないID」による認証へと移行するために、システム再構築を行っている(日経ITpro)。

 同一ユーザーが複数の端末を契約することが珍しくなくなっている現在、複数の端末で同じサービスを利用できるようにするというのが発端だったようだが、ドコモの回線を利用しない無線LAN経由でのサービス利用者が増えている点も回線ベースでの認証から離れるきっかけになったようだ。さらに、契約者と利用者が異なるというケースもある。そのため、ドコモでは回線ではなく任意のIDをベースとした認証システムへの切り替えを進めているという。

 この切り替えにより、今後はNTTドコモの回線契約をしていないユーザーに対してもドコモのサービスを提供しやすくなる。「dゲーム」など、実際にそのような形でのサービス提供も進められており今後は「回線フリー」「キャリアフリー」のサービスを進めていく方針のようだ。

 この「キャリアフリー」化には、GoogleやAppleの存在も大きいだろうAndroid端末でなくともGoogleのほとんどのサービスは利用できるし、Appleは端末には依存するものの、キャリアには依存しないサービスを提供している。NTTドコモもこのようなスタイルを模索しているのだろうが、「キャリアフリー」になるということはドコモ以外のサービスとも競争しなければならないということになる。果たしてドコモは「脱回線」で成功できるのだろうか。

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