サンフランシスコ、携帯電話の「電磁波強度表示条例」を破棄

2013年5月14日 07:00

taraiok 曰く、 サンフランシスコ市は2010年、携帯電話の小売業者に対し、販売する携帯電話から放射されるマイクロ波を「電力比吸収率(SAR、Specific Absorption Rate)」で表示する義務を課す条例を成立させた。携帯電話の安全性を調査する圧力団体などが携帯電話から放出されるマイクロ波が脳腫瘍を引き起こすと主張していたためだ。しかし、携帯電話の業界団体であるCTIAは、こうしたマイクロ波が危険だとする十分な証拠がないとして、条例の削除するよう法廷闘争を行っていた。そして火曜日に市側はこの法案を条例することにしぶしぶ同意する結果となったという(TechWeek2010年当時の記事本家/.)。

 市は現時点でも携帯電話が安全であると確信はしていないと主張している。当時、携帯電話が脳腫瘍を引き起こすかどうかの問題は大きな議論を呼んだが、具体的な証拠は見つからなかった。市側はこの訴訟を継続する場合、弁護士費用が50万ドルと高額になることが判明したことから、継続を断念、条例の削除に同意することになったという。

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