(韓国)“キャッシュリッチ”なサムスン、株主還元や大型M&Aの可能性高まる/コラム

2013年5月8日 15:29

[コラム【EMW】]

14:49JST (韓国)“キャッシュリッチ”なサムスン、株主還元や大型M&Aの可能性高まる

 サムスン電子の現金および現金同等物が、今年3月末時点で約400億米ドルに到達した。負債を差し引いたネットキャッシュは285億米ドルとなり、アジアでも有数の“キャッシュリッチ企業”に成長した。

 同社は先週、積み重なるキャッシュを設備増強や研究開発、販売促進などに持続的に投資し、企業の安定性と競争力を高めると発表。ただ、将来的なM&A(合併・買収)や増配・自社株買いなどの株主還元策などには言及がなかった。

 サムスンがキャッシュの積み増しに成功したのは設備投資の伸びを抑制したことが一因。昨年の設備投資額は22兆8000億ウォン(約2兆円)と、前年実績並みにとどまった。また、同社は今年も同水準の投資額を維持するとし、キャッシュの水準が「十分過ぎる」ところまで来ている。

 今後は株主から利益還元要求が高まるほか、大型のM&Aを仕掛ける可能性が高まりそうだ。

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