生産性向上に向けてご褒美の時間を取ろう

2013年5月6日 12:17

Q: 働かないで生産性を向上させられるのはいつ?
A: 必要な時に休みをとり、すっきりした気分で集中力を取り戻して、再び仕事に戻ったとき。

 この忙しい社会においてすることがたくさんあるとき、ほとんどの人は作業を中断することを嫌がります。また、そういった人たちは、仕事だけでなく個人的な活動でも、昼となく夜となく、自分を駆り立てながらコツコツと長時間働きます。

 しかし、常に前進しながらやるべきことを処理しようともがくと、結局はこの上なく長い時間働くことになり、しかもその作業スピードは以前より遅くなってしまうはずです。生産量と生産性は、費やした時間に反比例して、実際には落ちてしまうのです。

 そこで、状況によって報酬制度を取り入れることをお勧めします。次のような場合に報酬が用意してあると、長期的に見て差が出るはずです。

・難しいプロジェクトをやり終えたとき。
・仕事を始めるのをぐずぐずと遅らせてしまうとき。
・長時間連続して働きづめに働いているとき。
・ストレスがたまってきたと感じたとき。
・特別休暇をしばらく取っていないとき。

 個々人でささやかな御馳走やご褒美を用意するだけでなく、企業でもこの仕組みをうまく利用することができます。

 米国マサチューセッツ州ウォータータウンにある従業員数184人の会社Communispace Corp.の例を見てみましょう。従業員の半数は新卒採用で、このことは通常、高い離職率につながります。しかし、この会社における年間の離職率は10%にとどまります。

 そうなったきっかけは、従業員のひとりが自分たちは働くばかりで楽しいことが何もないように感じると愚痴をこぼしたのを聞いた会社側が、ピザパーティのような簡単なことでもよい影響を与えてくれるかもしれないと考えたことでした。会社は職場風土を改善しようと常に他の方法も模索してはいたものの、ピザパーティが催されると、即、双方のニーズは満たされたのです。

 ゴールデンウィークが終わりを迎えるところですが、読者のみなさんは、自分のためだけの時間をとることができたでしょうか。

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