【話題】円安のはずが一転して円高、どうして?アメリカの事情がチラつく

2013年5月1日 17:01

  1ドル・100円が間近と思われた為替が、逆に97円台へ円高となり、投資家を惑わせている。このため、「ゴールデンウイークの谷間は優良株中心に高いという期待が外れてしまった。もし、このまま、円高に振れるようなら相場の組立ても変わってくる」(中堅証券)との見方だ。

  ユーロに対しても円高となり欧州向けの多いキヤノン <7751> は、この日は3405円まで下げ、去る、4月24日の高値3840円から400円以上も下げている。トヨタ自動車 <7203> も5540円と、去る、4月26日につけた高値5790円から250円も下げ、これら主力銘柄の動向は気になるところとなっている。

  なぜ、円安確実から一転して円高なのか。はっきりしたことは分からないものの、「為替は日本の思い通りには行き難いもの。アメリカの意向が働いているのではなかろうか」(同)という。アップルの減益や新規雇用者数の伸び悩みなどアメリカの景気や企業業績に懸念がみられることが背景にあるという。財政面で制約のあるアメリカにとっては景気に対する配慮からドル高(=円安)は望ましくないというわけのようだ。この意味では週末に発表される4月の新規雇用者数が注目される。

  かりに、この先、円安に頼れないとなれば、日本が自力での景気向上が必須となってくる。そのためには、3月期決算のあとすぐにも成長戦略の具体化が求められる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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