カブトムシのツノ形成を制御する遺伝子を名古屋大学の研究グループが発見
2013年4月27日 15:16
名古屋大学の新美輝幸助教らを中心とする研究グループが、カブトムシのツノ形成が性差をつかさどる遺伝子によって制御されていることを解明したそうだ。研究成果は23日、欧州分子生物学機構の専門誌EMBO reportsオンライン版に先行掲載された(論文アブストラクト、名古屋大学のプレスリリース: PDF、毎日jpの記事、日本経済新聞の記事)。
研究グループでは性差をつかさどるdoublesex(dsx)遺伝子に着目し、この遺伝子がカブトムシのゲノム中にも存在することを確認。RNAi法によって幼虫が蛹になるまえにdsx遺伝子の働きをなくすことにより、本来メスであったカブトムシの頭部に短いツノが生えたという。一方、本来オスであったカブトムシでは頭部のツノは短くなり、胸部のツノがなくなった。このほか、メスの成虫には全身に短い毛が生えるが、dsx遺伝子の働きをなくすとオスとメスの違いがなくなり、交尾器などもオスとメスとの中間型になったという。dsx遺伝子の働きをなくした個体ではオス・メスともに不妊となるため、害虫予防法への応用が期待されるとのこと。 スラッシュドットのコメントを読む | ITセクション | バグ | サイエンス
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