積水ハウスとホンダ、住宅内におけるロボティクス技術の活用で協力

2013年4月22日 13:14

 積水ハウスと本田技研工業(ホンダ)は22日、高齢社会を迎えた日本において人々が生涯を通じて自宅で豊かな生活を送れるような住まいの機能を創造していくために、パーソナルモビリティー「UNI-CUB」や「歩行アシスト」などのヒューマノイドロボット研究から生まれたロボティクス技術の住宅内における可能性を共同で検証していくと発表した。

 積水ハウスは、誰もが「いつもいまが快適」と感じながら暮らせる住環境の創造を目指す「生涯住宅思想」のもと、40年近く人間工学や生活工学に基づいたユニバーサルデザイン(UD)研究を行っている。1990年に開設した研究開発の拠点である「総合住宅研究所」(京都府木津川市)は、最先端の技術を開発する研究者と顧客をはじめとする一般生活者がともに住まいのあり方を考える開かれた施設となっている。

 また、ホンダは、人の役に立ち、人間社会の生活を豊かにするという夢の実現に向けて「ASIMO」に代表されるロボティクス研究を進めている。その研究の応用として、脚力が低下した人の歩行をサポートする「リズム歩行アシスト」、体重の一部を機器が支えることで脚にかかる負担を低減する「体重支持型歩行アシスト」、前後左右や斜めへの自由自在な動きをコンパクトな一輪車スタイルで実現した「U3-X」や「UNI-CUB」などを開発してきた。

 UD研究によるノウハウやスマートハウス、スマートタウンに関する実績を有する積水ハウスと、ロボティクス研究を行ってきたホンダとの今回の共同研究では、ロボティクス技術を住宅内でストレスなく活用することについて検証していく。

 この研究は、積水ハウスが「グランフロント大阪」の「ナレッジキャピタル」内に開設する「SUMUFUMULAB(住ムフムラボ)」や総合住宅研究所において推進していく。そこでは、「UNI-CUB」や「体重支持型歩行アシスト」などのロボティクス技術を居住空間でどのように活かせるか検証し、評価していく。その成果を定期的に発信しながら、両社の「共創」により、ロボティクス技術の住宅内での実用化に向けたプロセスの加速を目指す。

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