ブリヂストン、ロシアに乗用車用タイヤ工場を建設 投資額は約375億円

2013年4月15日 10:30

 ブリヂストンは12日、ロシアのウリヤノフスク州にあるザヴォルジェ工業団地に、乗用車用ラジアルタイヤの新工場を建設すると発表した。現地時間4月12日に、共同で出資する三菱商事とともにウリヤノフスク州政府およびウリヤノフスク州開発公社との投資契約を締結した。なお、新工場はブリヂストンにとって初のロシア・CIS地域におけるタイヤ生産拠点となる。

 新工場は、新たに設立する製造会社Bridgestone Tire Manufacturing C.I.S. LLCにより運営される。新会社への出資比率はブリヂストン90%、三菱商事10%。三菱商事の出資を含む総投資額は約375億円(125億ルーブル)で、2016年上期に生産を開始する。生産品目はロシア・CIS市場向けのウィンタータイヤを中心とする戦略商品で、生産能力は2018年下期に日産約12,000本となる予定。

 ロシア・CIS地域は人口が約3億人にのぼる大きな市場。また、新車販売も堅調に伸長しており、今後更なるタイヤ需要の伸びが見込まれている。その中で今回の新工場は、現地での需要拡大に対応することを目的に建設されるものとなる。ブリヂストングループはこれまでにも、小売チャネル網「Pole Position」の拡充など事業展開を進めてきたが、今回の新工場建設により、市場に近いところで商品を生産しタイムリーに顧客に提供する体制を実現していく。

 なお、新会社の設立に伴い、ブリヂストンの完全子会社であるロシアのタイヤ販売会社Bridgestone C.I.S. LLCにも三菱商事が出資することで合意した。三菱商事出資後の出資比率はブリヂストン80%、三菱商事20%で、資本金は約18億円となる。

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