Linux ファイルシステムにおけるバグ傾向
2013年4月10日 12:20
ある Anonymous Coward 曰く、
XFS, Ext4, Btrfs, Ext3, Reiser, JFS の 6 つのファイルシステムについて, Linux 2.6.0 (Dec ’03) から 2.6.39 (May ’11) の間に取り込まれた 5,079 個のパッチを分析した論文が今年 2 月の USENIX FAST'13 で発表され、Best Paper に選ばれた (Rabbit Note の記事、USENIX のページ) 。
論文ではパッチを Bug, Performance, Reliability, Feature, Maintenance の 5 種に分類している。新しいファイルシステムである Btrfs 以外では Maintenance パッチが最も割合が多く、6 つのファイルシステムにおける Bug パッチの平均は 40 % 近い。XFS を除く 5 つのファイルシステムにおける Bug パッチの割合はあまり変わりない。
また、ファイルシステムのコンポーネントごとのバグの割合を調べた結果、file, inode, super などでバグが発生しやすいのは各ファイルシステム共通のようで、一般的にバグの温床になりやすいと考えられがちな tree は逆に少ない傾向があるとのこと。そしてバグの総数は時間経過とともに減少するのかというと、枯れたファイルシステムと言える Ext3 においても総数に減少・増加傾向ともに見られない模様。
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