【今日の言葉】1ドル・100円時代、好悪を考えるとき
2013年4月10日 11:22
『1ドル・100円時代、好悪を考えるとき』=円相場が1ドル・99円台に進み、まもなく1ドル・100円台が近づいている。100円台は2008年9月以来である。「安い」という場合、「物」、「株」、「為替」などによって受け取り方は違ってくるのではないか。
「物」の値段が安くなれば消費者は嬉しいが企業側には収益圧迫となる。「株」が安くなることは投資家の懐に響くし企業側にもいろいろ勘ぐられる材料となる。ところが、「円安」ではプラス効果が大きいとして歓迎の受け取り方が多い。日本が貿易立国ということが理由だが、しかし、株が下落する場合と同じように喜んでばかりおれないことも含んでいるのではないか。
株の場合、業績が悪くなると大きく下がる。日本株式会社の通貨である円も日本株式会社の業績が悪化すれば下落する。エネルギー問題からくる貿易収支の悪化、少子高齢化で活力の低下、地政学リスクなどが円安に込められているとすれば円安を喜んでばかりはおれない。1ドル・100円は日本の将来像を見詰め直すところだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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