【株式評論家の視点】日銀の緩和策で円安の流れが再燃、当面は先高感を抱えながら値固めへ

2013年4月6日 18:14

<相場展望>(4月8日~12日)

  4月第1週(1~5日)はまさに激動の週だった。黒田総裁の金融緩和発言があった4日に日経平均は272円高を演じたが、当日の1日の値幅(高値と安値の差)は558円と、東日本大震災直後の2011年3月15日の1214円以来の大きさ。弱気と強気が混在する中で黒田発言を契機に、一気に強気感に傾いた流れがうかがえる。続く5日も日経平均は199円と続伸したが、引けにかけて伸び悩み、結局日足は長い上ヒゲを残す足取りに止まり、やや警戒感が台頭したニュアンスだ。

  そうした動きを受けた4月第2週(8~12日)は先高感を抱えながら、値固めを進める展開となりそう。大きく上げた後なのでひとまずは利食い売りが先行する展開にならざるを得ない。そうした調整で押し目買いが着実に流入してくるかどうかがポイント。今回の上げはあまりにも急だったので、多くの投資家にとっては実際に手が出なかったようだ。

  注目の円相場は、日銀の超緩和政策発表後に形成された円売り基調が再燃、5日のニューヨーク市場では97円20銭と、円は2009年6月以来の安値を示現している。不動産株など一部に熱狂的な上げを見せた業種もあり、急騰後で銘柄の選択は難しくなっている(株式評論家・隆盛)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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