仕事を効率化させるボールペンの最新トレンド

2013年4月2日 08:17

 ビジネスマンの必携品といえば、今や、ノートパソコンやタブレットなどのデジタルアイテムを挙げる人が多いだろう。しかし、仕事ができるビジネスマンは今でも、アナログのアイテムにこそ、自分なりの「こだわり」を持っているものだ。とはいえ「こだわり」といっても、何も高価なものを持てばいいというわけではない。確かに、それ相応のお金を積めば、デザイン性も高い良質なものが揃うだろう。

 しかし最近は、安価でも機能性、デザイン性に優れた多くのビジネスグッズが登場している。とくにステーショナリーは、各文具メーカーが知恵を絞った新商品をラインナップしているが、業務を効率化させ、尚且つオリジナリティ溢れるアイテムが注目を集めているのだ。中でも、「ペン」は、各文具メーカーの特色やこだわりが見られて面白い。

 例えば、トンボ鉛筆の加圧式油性ボールペン「エアプレス」(630円)。誰しも一度や二度は、ペンにまだインクが残っているのに書けなくなくなってイライラした経験があるだろう。この現象、実はペン先を上にして書く「上向き筆記」が原因の一つ。上向き筆記を続けると、インクが重力に引っ張られて、ペン先に空気が入り、インクが逆流して、かすれたり書けなくなったりしてしまうばかりか、ひどくなるとインク漏れを起こしてしまう。しかし、加圧式油性ボールペンならば、内部からインクを加圧し、重力に負けず、常にインクがペン先に向かって流れるのだ。

 加圧式ボールペンは、「エアプレス」のほか、フィッシャー社の「スペースペン」、三菱鉛筆<7976>「パワータンク」、PILOT<7846>「ダウンフォース」などもある。PILOTといえば、「マルチボール」(105円)という商品も面白い。ボールペンは当然のごとく、紙や布などに文字を書くために使う文具だが、この「マルチボール」は一味違う。紙はもちろんのこと、ガラスや金属、プラスティックにまで、名前の通りマルチに書けてしまう優れものなのだ。

 さらには同社の「フリクションボール3」(630円)も独自性の強い人気商品だ。「フリクションボール3」は、いわゆる「消せるボールペン」。温度変化で無色にする「フリクションインキ」を搭載した新発想のボールペンで、消色温度が設定されているので、筆跡を専用ラバーで擦ることで生じる摩擦熱でインキの色が無色に変わり、筆跡を消すことができる。消しゴムとは違うので、消しカスも少なく、クリーン。当然書き直しも出来るので、修正ペンや修正液のように手帳が汚れてしまう心配もない。

 奇抜な発想の商品やオリジナリティではなく、ペン本来の目的である「書き易さ」をとことん追求したものが欲しいなら、ぺんてるの「ビクーニャEX」(1050円)もお勧めだ。このペンの特長は、まさに「書き心地」を追求したところにある。油性ボールペンでありながら、書いた瞬間の軽やかさ。それを可能にしているのは、ぺんてる独自の潤滑剤。低粘度のインキとそれを制御する先端機構が、ボールに潤沢なインキを運んでくれる。また、インクの持つ耐水性や耐光力と、染料が持つ紙への浸透力が発色に大きく作用し、テカリの少ない純粋な「黒」を実現している。

 これらのボールペンは、決して特別なものではない。文房具店や、百貨店などの文具売場に行けば容易に見つかるものばかりだ。しかしながら、だからこそ誰にでも使い易く、馴染みやすい商品ばかりである。たかがボールペン、されどボールペン。その一本が、仕事の質や効率を変えてくれるかもしれない。(編集担当:石井絢子)

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