日立と東電、海外送配電分野におけるコンサルティング会社を設立
2013年4月1日 16:45
日立製作所と東京電力は1日、日立が保有する送配電分野におけるシステムソリューション技術と、東電が保有する送配電設備の計画・運用・保守に関するノウハウを融合し、送配電分野におけるコンサルティング・エンジニアリングを海外へ展開する新会社「THEパワーグリッドソリューション株式会社」を設立し、4月1日より営業を開始すると発表した。
新会社は、日立が米国や英国などで手がける再生可能エネルギー導入に伴う需要家参加型の地産地消実証などのプロジェクトにおける、計画立案コンサルティングや現地調整エンジニアリングなどの支援をベースとして取り組む。これらの取り組みの実績を踏まえて、将来的には海外送配電分野における企画立案、計画コンサルティングから現地調整、運転・保守までのトータルソリューションの型を確立し、グローバル展開を視野に入れた検討をしていく。
日立は、高信頼・高効率な情報・通信システム技術に支えられた社会インフラを提供する「社会イノベーション事業」のグローバル展開を加速させている。送配電分野においては国内を中心に豊富な納入実績があるが、海外各地域のニーズに合わせて国内外のさまざまなインフラ事業者やソリューションパートナーと連携することで、設備計画から運用・保守サービスに至るまでのトータルソリューション力の強化によりグローバルに事業を拡大していく。
東電は、2012年11月に策定した「改革集中実施アクション・プラン」において、「メーカー・金融機関等と提携し、当社海外コンサルティング事業の知見・ノウハウを活用した電力システム輸出実現の体制を構築」という方針を掲げている。とりわけ送配電分野については、東電は技術・ノウハウのインテグレーターとして、メーカーが電力システム輸出を実現していく上でその下支えをする体制を構築するため様々な検討を進めている。今回それらの取り組みの一環として、日立と新会社を設立し、新会社への送配電設備の計画・運用・保守に関するノウハウの提供を通じて海外における送配電事業に関する知見を蓄積し、海外での収益拡大に向けた事業基盤を強化していく。