東芝傘下のウェスチングハウス社、チェコ原発入札で最上位評価を獲得
2013年3月27日 11:59
東芝は26日、チェコ電力が自国で建設を計画しているテメリン原子力発電所3・4号機における一次入札審査において、東芝子会社の米原子力大手ウェスチングハウス社が提案している110万キロワット級原子炉「AP1000」が許認可、実行性、技術的リスク評価、価格、契約条件など総合的な評価で最上位評価を獲得したと発表した。今後、年内の2基受注獲得に向け、本格的な契約交渉を開始する。
「AP1000」は、ウェスチングハウス社が開発した最新型の加圧水型原子炉(PWR)で、外部動力を使用しない静的安全設計を採用しており、米国原子力規制委員会から2011年12月に設計認証、2012年2月に建設運転一括許可を取得している。東芝は、米国で建設中の「AP1000」4基と同様にタービン設備等を担当する予定。
チェコでは、2040年までに総発電電力量に対する原子力発電が占める割合を現在の33%から50%まで拡大する計画。ウェスチングハウス社はテメリン原子力発電所1・2号機に制御システムを納入した実績を持ち、今回の計画に関しても、チェコの建設会社であるメトロスタブ社とテメリン原子力発電所土木建築に関する独占契約を締結するなど現地企業との協力体制を強化しており、引き続き積極的な受注活動を継続していく方針。