三菱商事と産業革新機構、イタリア最大級の太陽光発電事業に参入

2013年3月19日 16:32

 三菱商事と産業革新機構は19日、イタリアSolar Ventures S.R.L.(ソーラーベンチャーズ社)と、ソーラーベンチャーズ社がイタリアで運営中の太陽光発電事業を今後3社で行うことに合意したと発表した。これにより、三菱商事と産業革新機構は今回初めてイタリアでの太陽光発電事業に参入することとなる。

 今回の合意に基づき、三菱商事と産業革新機構はSolar Holding S.R.L.(ソーラーホールディング社)の株式を譲り受け、以降ソーラーホールディング社を三菱商事50%、産業革新機構35%、ソーラーベンチャーズ社15%の合弁会社として運営していく。

 ソーラーホールディング社がイタリア国内に保有する太陽光発電所は現在19か所で、総発電容量は4.2万kW、総発電量は58GWhであり、イタリアの約2万世帯にクリーンな電力を供給している。ソーラーホールディング社はイタリアで再生可能エネルギーが導入され始めた初期段階から太陽光事業に参入し、これまでに10万kW以上の開発・運営実績を有している。同社の太陽光発電設備には高品質のシリコン系パネルを使用しており、同分野の経験豊富なマネジメントチームを有していることから、同社の発電量は当初計画を上回るレベルで推移している。

 イタリアは世界でも有数の日射量(日本の約1.25倍)を誇り、現在ドイツ(約3,200万kW)に次いで世界第2位の太陽光発電(1,600万kW)の導入量となっている。

 今後、三菱商事と産業革新機構は、太陽光発電の先進国であるイタリアにて日本企業がリードする大規模なプラットフォームを形成し、同国における発電事業の展開及びノウハウの蓄積に邁進していく予定。イタリアでは今後も太陽光発電事業の拡張が見込まれており、三菱商事、産業革新機構ならびにソーラーベンチャーズ社の3社は同国において10万~15万kWの発電容量追加取得を検討しており、積極的に太陽光発電事業を展開していく。

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