大京、穴吹工務店を307億円で完全子会社化

2013年3月11日 17:51

 大京は11日、穴吹工務店の全株式を同社の大株主である合同会社ジェイ・エル・ケイ(持ち株比率100%)から取得し、同社を完全子会社化すると発表した。株式の取得額は307億円で、取得期日は2013年4月1日の予定。

 穴吹工務店は、2010年9月に東京地方裁判所より更生計画の認可決定を受け、以後更生計画に則って順調に再建を進めてきた。そして、本日3月11日付けで管財人より同裁判所に対して更生手続き終結の申し立てが行われた。今回の買収発表はこれを受けたものとなる。

 穴吹工務店は長年にわたって住宅事業を展開してきた歴史のある企業であり、これまで地方中核都市を主体にサーパスマンションブランドで約1,300棟、約77,000戸のマンションを供給してきたほか、グループ会社においてもマンション管理事業、不動産仲介事業など、不動産に係わる総合的なサービス体制が整備されている。

 今回大京は、穴吹工務店を子会社化することにより、それぞれの企業が持つ強みが融合され、様々なシナジー効果が期待されることなどから株式取得を決定した。

 具体的には、主に三大都市圏を中心に事業展開する大京グループと地方中核都市を主体とする穴吹工務店グループそれぞれが持つ顧客基盤を融合することで、より多角的な事業展開が可能となる。

 ストック事業においては、両社が持つマンション管理受託戸数(大京グループ:約44万戸、穴吹工務店グループ:約6.8万戸)を合わせると50万戸を超える規模となり、居住者向けサービス事業をはじめ、マンションの修繕の請負工事事業などの拡大が図れる。

 また、穴吹工務店グループの長年の経験と実績に基づいた高いレベルを有する施工技術や工事監理業務などを、大京グループにおけるリノベーション事業やリフォーム事業へ活かすことでより高い品質の商品提供が可能となる。加えて、資材の調達一本化により効率的に調達コストの削減を図ることを目指す。

 不動産仲介事業においては、東日本を主体とする大京リアルドと、西日本を主体とする穴吹工務店グループが相互に補完しあうことで、不動産仲介の情報ネットワークの拡大が図れる。

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