株価急動意のエイジア、クラウドが想定上回る伸びで高値更新も

2013年3月7日 10:48

  メール配信システムのエイジア <2352> (東マ)に注目したい。株価は短期調整が一巡して動意付いた。収益改善を評価して昨年12月の高値を試す動きのようだ。

  メールを利用した販売支援用アプリケーション・ソフトウェアの開発を主力として、経営基盤強化に向けてクラウドサービスやECマーケティング関連などを拡充している。12年12月26日には、新規事業のメールマーケティングコンサルティングの強化に向けて、メールマーケティング支援システムのグリーゼの株式40%を取得して資本・業務提携した。

  今期(13年3月期)業績(非連結)見通しについては1月31日に増額修正し、売上高を40百万円増額して前期比6.0%増の7億60百万円、営業利益を44百万円増額して同6.9%増の1億円、経常利益を45百万円増額して同5.9%増の1億05百万円、純利益は投資有価証券評価損を計上するため据え置いて同68.9%減の30百万円とした。販売支援ソフトの不具合対策費用がマイナス要因だが、主力のアプリケーション事業で強化しているクラウドサービスが順調に拡大したことに加えて、大型案件を受注したことも寄与するため、営業減益見通しから一転して営業増益見通しとなった。配当予想についても前回から50銭増額して年間6円50銭(期末一括)とした。クラウドサービスが想定以上に順調に拡大している模様であり、来期(14年3月期)の収益改善も期待されるだろう。

  株価の動きを見ると、昨年12月11日の戻り高値612円から反落して2月15日の388円まで調整したが、足元では500円台を回復して3月6日には560円まで急騰した。短期的な調整が一巡して収益改善を再評価する動きだろう。3月6日の終値560円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS16円64銭で算出)は34倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間6円50銭で算出)は1.2%近辺、実績PBR(前期実績BPS360円86銭で算出)は1.6倍近辺となる。

  日足チャートで見ると25日移動平均線を回復して上伸した。また週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインとなって反発し、13週移動平均線を回復した。短期的な調整が一巡して強基調へ回帰した形だろう。12年12月11日の高値612円は射程圏であり、来期収益拡大に対する期待感を支援材料として上値を試す展開が期待されるだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
【アナリストの眼】思惑絡んで乱高下の可能性、日銀新総裁は織込み済みも(2013/03/03)
【株式評論家の視点】アコムは出遅れ訂正高へ、来期以降も増益維持に期待(2013/03/04)
急騰銘柄を徹底予想する日刊株式投資情報新聞(メルマガ無料)好評!会員が急増中(2012/07/20)
プロの記者が急騰銘柄を徹底予想!日刊株式投資情報新聞(無料)メルマガ登録受付中!(2012/07/20)

関連記事

最新記事