セブン&アイが賃上げを発表、ベースアップ実施へ

2013年3月5日 13:59

 セブン&アイ・ホールディングス(HD)は4日、同日午前に開催された傘下各社の今年度の第1回団体交渉で提示された月例給の増額要求(定期昇給分+ベースアップ分)について検討した結果、同日午後に「満額回答」を行ったと発表した。

 今回回答を早めたのは、3月5日に開催する「グループ経営方針説明会」に合わせ、グループ社員の更なる意識向上を図る目的。なお、セブン&アイHDは、グループの主要54社において同様の方針を実施する予定。

 イトーヨーカ堂を例にあげると、今回の「月例給」(定期昇給+ベースアップ)の引き上げにより、組合員平均5,229円(前年度比1.5%)増える計算となる。具体的には、35歳「子どもあり」の社員の場合、2012年度より年間12万円(2%)アップする。

 セブン&アイHDは、今回「満額回答」に至った基本的な考え方として、「日本国内で景気浮揚感が生じ始めている現在の環境をとらえ、セブン&アイグループ各社の春季労使交渉では、組合側から提示された要求に積極的に応えることが働く社員のモチベーションを向上させ、グループ各社の生産性向上と業績拡大に結びつくものと判断した」とコメントしている。また、「ベースアップを含む月例給を引き上げることで、子育て世代など日常生活における需要が旺盛な世代等を積極的に支援することは、日々の需要を喚起し、長らく冷え込んできた消費者心理を改善する契機となり、将来的には小売業の業績拡大に結びつくものと判断し、率先して『満額回答』を行った」としている。

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